2025 12/25

最優秀賞受賞作品
◇最優秀賞はシュクロフ氏 建築目指す者に重要なコンペ〈セントラル硝子〉
セントラル硝子(前田一彦社長)は12月9日、東京都千代田区の如水会館で「第60回セントラル硝子国際建築設計競技」の公開2次審査を実施。最優秀賞1点、優秀賞2点、入選4点を決定し、佳作10点も表彰した。今年の課題は「暇な駅」。応募316点(国内226点、海外22カ国90点)の中から7作品が1次審査を通過。2次審査では、審査委員と1次審査通過者が互いにコミュニケーションを取りながら、提案内容の理解を深めるポスターセッション形式で実施した。最優秀賞は、オヤット・シュクロフ氏(英国、フリーランス)の作品に決定。

◇特大サイズ追加 内窓Aグレードが対象外に〈住宅省エネ2026キャンペーン窓リノベ〉
2025年度補正予算が成立し、国土交通省、経済産業省、環境省の3省連携による「住宅省エネ2026キャンペーン」が実施される。「子育てグリーン住宅支援事業」の後継事業として、「みらいエコ住宅2026事業」が新設。「先進的窓リノベ2026事業」の変更点は、@特大サイズの追加A内窓のAグレードを補助対象から除外B補助単価の見直しなど。いずれの事業も11月28日以降に対象工事に着手したものが対象となる。
◇鏡製品の価格を改定 15〜20%予定 26年3月納品から〈AGC〉
AGC(平井良典社長)は12月17日、2026年3月1日納品分から、国内建築用ガラス事業で取り扱う鏡製品の販売価格を改定すると発表した。改定率は15〜20%を予定する。AGCグループの国内建築用ガラス事業は、人件費および設備の維持更新費用等が上昇し、製造コストの増加が続いている。鏡製品は主要原材料である銀の価格高騰も継続していることから、事業環境は一層厳しさを増している。同社グループは生産性向上などコスト削減に取り組んできたが、これらの増加分を全て自社内で吸収することは困難と判断し、価格改定を決定した。
◇化学強化特殊ガラス撤退 26年7〜9月期に生産終了へ〈AGC〉
AGCは12月8日、化学強化用特殊ガラス事業からの撤退を決定したと発表。同社は2009年に同事業を開始して以来、化学強化用特殊ガラス「Dragontrail(ドラゴントレイル)」シリーズを製造・販売してきた。高砂事業所(兵庫県高砂市)での同製品の生産終了は、2026年7〜9月期を予定する。「ドラゴントレイル」はスマートフォン、タブレットなどの電子機器用カバーガラスなどに使用され、通常のガラスやプラスチックと比べ、強度・耐傷性・質感に優れた性質を持つことから多く採用されている。
◇YKK APが価格改定 住宅用商品など約5〜10% 26年5月受注から引き上げ
YKK AP(東京都千代田区、魚津彰社長)は12月19日、住宅用商品、エクステリア商品、金属外装材、ビル用商品の価格改定を発表。いずれも2026年5月1日受注分から、約5〜10%価格を引き上げる。同社カタログに表示している部材標準販売価格、メーカー希望小売価格、一部掛け率の改定になる。昨今の世界情勢を背景とした原材料、副資材、物流費の高騰に加え、円安の進行も長期化しており、依然として厳しい事業環境が続いている。このような状況下、同社は生産合理化、設備改良、並びに経費削減等によって対応するよう努めてきたが、自社の努力だけではコスト上昇分を吸収することが困難な状況となり、安定的な商品供給と品質維持を最優先とするために、価格改定実施を決定した。
豊岡三協立山・三協アルミ社社長
◇新基幹サッシが好調 三協テックと協業を強化〈三協立山・三協アルミ社〉
三協立山(富山県高岡市、平能正三社長)・三協アルミ社(豊岡史郎社長)は8月、基幹サッシとして約10年ぶりとなる新商品のアルミ樹脂複合サッシ「STINA(エスティナ)」を発売。業界トップクラスのスリムなフレームや、高い断熱性能、耐久性能で受注が好調という。一方、市場環境は新設住宅着工戸数の減少や、資材・労務費の高騰といった状況が続いており、業界再編の動きも出てきた。こうした状況をどう打開していくのか。豊岡三協アルミ社社長は「外部環境は厳しい状況が続いているが、会社では『挑戦しつづけやり遂げる』とトップの私自身がとにかくやり続けて、しっかり目標を達成していきたい」と語る。
平能社長による始動の儀新設したアルミ押し出しライン
◇新押し出しライン稼働 新湊東工場増築棟が完成〈三協立山〉
三協立山(富山県高岡市、平能正三社長)は12月3日、三協マテリアル社新湊東工場(富山県射水市)の増築工事竣工(しゅんこう)式を開催。約100億円を投資して新しいアルミ押し出しラインを増設し、同日から稼働を開始した。生産能力が従来の月産約1100tから約2100tにほぼ倍増し、中長期で見込まれる電気自動車(EV)市場に向けアルミ型材の供給能力増強を図る。
滑川製造所
◇滑川製造所に新棟 Low-E生産能力50%増〈YKK AP〉
YKK AP(東京都千代田区、魚津彰社長)は、国内の主要製造拠点である滑川製造所(富山県滑川市)に高断熱窓用Low-Eガラスを生産する新棟「N3B棟」を建設。11月27日に操業を開始した。生産能力は年間300万uで、全国でのLow-Eガラスの生産能力は、従来比約50%増になる。建屋・設備を含む投資額は35億円。今回の操業開始で、富山婦中工場(富山市)でのLow-Eガラスの製造は終了し、滑川製造所、埼玉窓工場(埼玉県久喜市)、北海道工場(北海道石狩市)の3拠点での生産になる。

