2021 10/3・10
 

武田雅宏執行役員建築ガラスアジアカンパニープレジデント


◇建築用ガラス値上げ実施 「自国生産は産業全体のため」〈AGC〉

AGC(平井良典社長)は、国内建築用ガラス製品の販売価格を10月1日納品分から引き上げる。日本板硝子、セントラル硝子も同日出荷分もしくは納入分から値上げの意向を示している。価格改定の実施を発表した武田雅宏執行役員建築ガラスアジアカンパニープレジデントに価格改定を決めた経緯と状況、今回の決定に至った思いを聞いた。武田氏は「このままでは日本でガラスを生産し続けていくための設備の維持更新や冷修、さらに温室効果ガス排出削減のための技術開発への投資を進めることが困難になる」との危機感を表し、「建築用ガラスビジネスのお客さまの事業にとっても、日本でガラスを生産し続けることは必ずプラスになる」との信念の下、不退転の決意で価格改定を実施する意向を示した。







◇ユニットバス値上げ 12月1日受注から2〜27%〈LIXIL〉

LIXIL(東京都江東区、瀬戸欣哉社長)は9月21日、一部の住宅用建材・設備の価格改定を発表した。ユニットバスルームのメーカー希望小売価格を12月1日受注分から2〜27%程度値上げする。同社は原材料価格高騰が続く中、全社を挙げて生産性の向上、合理化によるコストダウン・諸経費の削減をし、製品原価の上昇を抑えてきたが、原材料価格は依然上昇を続けており、企業努力だけで対応することが困難な状況となった。こうした厳しい環境の下、同社は価格改定の実施を決めた。










 

◇出荷増 4ヵ月連続で 合わせ、強化出荷も増加〈板硝子協会〉

板硝子協会(清水正会長)は10月1日、2021年7月の板ガラス生産・出荷動向を発表。板ガラスの生産・出荷とも4カ月連続で前年同月より増加となった。複層ガラスは生産は22カ月連続で減少し、出荷も2カ月連続で減少。合わせガラスは生産は4カ月連続で増加、出荷は5カ月連続増加した。出荷のうち建築用は2カ月連続での減少となった。強化ガラスは生産・出荷とも5カ月連続で増加した。板ガラスの生産は192万2000換算箱、前年同月比38.5%増。出荷は168万5000換算箱、同5.8%増だった。










 

二重窓「DI窓」


◇換気対策として評価 キッズデザイン賞特別賞受賞〈三協立山・三協アルミ社〉

三協立山(富山県高岡市、平能正三社長)・三協アルミ社(西孝博社長)が販売している「DI窓(ダイナミックインシュレーション窓)」が、NPO法人キッズデザイン協議会の「第15回キッズデザイン賞」で今回新設された「BEYOND COVID-19特別賞」を受賞した。「DI窓」は窓を開けずに換気ができる二重窓で、上枠に換気機能を持たせ、給気される空気を外窓と内窓の間に流すことで、窓から逃げようとする熱(暖気・冷気)を回収し、室温に近い換気ができる。小さい子供が居ても窓を開けずに安全・安心に換気しながら、冬は暖かく、夏は心地よい空間をつくれる。感染症予防対策としての換気環境を評価され、受賞した。










 

「耐風ガードOSD」


◇大開口でも高耐風 高強度オーバースライダー〈三和シヤッター工業〉

三和シヤッター工業(東京都板橋区、燻R盟司社長)は9月21日、高強度オーバースライダー「耐風ガードOSD」を発売した。天井に設置したガイドレールにパネルをスライドさせて開閉するオーバースライダーのスピーディーな開閉操作はそのままに、パネルやローラー軸の構造を見直すことで、耐風圧強度を最大4500Pa(風速85.7m/秒相当)に高めた。4500Paの耐風圧強度の場合、最大幅は8.3mと業界最大の開口幅に対応。耐風圧強度2000Paは、最大幅11.1mに対応する。










 

リフター「No.2P」(グレー)


◇吸盤器デザイン刷新 電動起倒式切り台が販売増〈杉村商事〉

ガラス・サッシ施工・加工用機器、工具、副資材卸の杉村商事(大阪市西区、杉村亨社長)は5月から、デザインを刷新したドイツ・ボーレ社製リフター「No.2P」(グレー)の販売を開始した。粗悪な類似品が世界中で多く出回っているため、ボディーを従来品のイエロー色からライトグレー色に変更し、差別化を図っている。サイズや使用しているパッドに変更はないが、使用吸着荷重を従来品の60sから50sに下げ、より安全性に考慮した。同社はシライテック製電動起倒式ガラス切り台の販売が増えている。単板ガラスの切断需要は減っているが、手軽に使える電動起倒式ガラス切り台は老朽化などで買い替え需要が増えているという。









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