2016 5/22
瀬戸欣哉COO
◇フラットでシンプル 意思決定の速い組織に〈LIXILグループ〉
LIXILグループは5月9日、2016年3月期の連結決算を発表。藤森義明社長兼CEOによる決算報告の後、6月の株主総会後に社長兼CEOに就任する瀬戸欣哉COOが2017年3月期の方針と戦略を説明した。瀬戸氏は「当社はグローバル化が進んできたが、もっと利益を出せるようにしなければならない。コミュニケーションを多く取るためにフラットで、シンプルで、意思決定の速い組織をつくる」と語り、さらなる成長の基盤をつくる。さらに国内リフォーム事業を成長させるため、「簡単施工、施工時間が短縮できる商品の開発が必要になる」と方針を述べた。
◇VCM生産能力増強 AGC旭硝子 インドネシアで〈AGC旭硝子〉
AGC旭硝子(島村琢哉社長)は5月12日、インドネシアの子会社のアサヒマス・ケミカル社(ASC社)の塩化ビニールモノマー(VCM)生産能力を増強すると発表した。ASC社は設備増設が完工し、2016年3月までに新設備で生産を開始した。今回さらに既存設備のボトルネック解消と生産性向上によって、生産能力を現行の年間80万dから10万d増の年間90万dに拡大する。2018年初頭には増産を開始する。VCMは主に塩化ビニール樹脂(PVC)の原料として使われる。東南アジアのPVC市場は、インフラ関連用途などが好調で、年率5%超の成長が続いている。ASC社は前回の設備増設でVCMの年間生産能力を40万dから80万dに倍増した。
盛況の会場
◇4月から7会場で開催 来場者は3万組の勢い〈LIXIL〉
LIXIL(東京都千代田区、瀬戸欣哉社長)は、最新商品によるリフォーム後の新しい空間を提案する「LIXILリフォームフェア2016」を4月から全国7会場で順次開催中。4月29、30日の2日間は東京・有明の東京ビッグサイトで、首都圏市場の見込み客、ビルダー、代理店・パートナー店を集めて開催。5500組の来場予定を上回り、7会場合計で予定の2万2000組を大きく上回る3万組の来場を期待する。東北、中四国、北海道会場は好感触のうちに終了。7月に関西、中部、8月に九州で開催する。同フェアを通じて、いつかリフォームしようという「そのうち客」を「今すぐ客」へと変えていく方針だ。
土屋社長
◇営業利益14%減少 18年ぶりに期末配当実施〈不二サッシ〉
不二サッシ(川崎市幸区、土屋英久社長)が5月12日に発表した2016年3月期の連結決算は、売上高は977億400万円、2015年同期比1.3%減。営業利益は26億300万円、同13.7%減、経常利益は22億3300万円、同15.5%減、親会社株主に帰属する最終純利益は12億7600万円、同1.3%減だった。収益力、財務体質ともに改善が進んだことから、期末配当を18年ぶりに実施する。土屋社長は「不二サッシマレーシア社の事業縮小をするなど苦渋の決断を行ったが、主力とするビルサッシを中心とした国内建材事業がけん引し、6期連続の黒字を確保した」と述べた。
◇最終純利益14%増 売り上げ・利益過去最高〈三和ホールディングス〉
三和ホールディングス(東京都新宿区、燻R俊隆CEO)が5月13日に発表した2016年3月期の連結決算は、売上高は3656億1500万円、2015年同期比7.8%増。営業利益は268億7000万円、同2.0%増、経常利益は261億6100万円、同0.7%増、親会社株主に帰属する最終純利益は146億2700万円、同13.8%増だった。2年連続で売り上げ、利益とも過去最高を更新した。国内は受注拡大やグループ各社の連携による多品種化の完全定着を進めるなど、今後の成長に向けた基盤整備に注力。米国はドア事業などコア事業の強化、新製品拡充によるシェア拡大や品質改善に努めた。欧州は生産性の向上に注力するとともに基盤を強化した。