2015 12/13
「ペアスマート」は網のない耐熱強化ガラスを使用
◇総厚10o薄型Low-E複層ガラス マンション窓改修向け〈AGCグラスプロダクツ〉
AGCグラスプロダクツ(伊東弘之社長)は、マンションの窓改修用薄型Low-E複層ガラス「ペアスマート」を来年1月から本格販売する。ワイヤレスの防火ガラスである耐熱強化ガラスを採用することによって、外の風景がすっきり見える。防火性能と高い省エネ性能を持ちながら、総厚10oの薄さと軽さを実現し、既存サッシにガラスだけを取り換えることができる。耐熱強化ガラス3o厚2枚の間にクリプトンガス(ガス層4o)を封入、室外側ガラスにはLow-E膜をコーティングした。熱貫流率(U値)は1.92W/u・K。「ペアスマート」は、主に市街地のマンション改修用に開発した。防火区域の窓のガラス改修での使用を想定している。
◇持ち家6ヵ月連続増 増税の影響から持ち直し〈国土交通省〉
国土交通省は11月30日、2015年10月の新設住宅着工戸数を発表。総戸数は前年同月比2.5%減の7万7153戸で、8カ月ぶりに減少した。前年同月に分譲マンションの大規模物件の着工が多かったことが要因と同省はみる。季節調整済み年率換算値は前月より4.3%減の86万2000戸で、2カ月連続の減少となった。持ち家は6カ月連続の増加。昨年4月の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響から持ち直したようだ。分譲マンションは減少。貸家も減少となったが、堅調を維持している。季節調整値では持ち家と貸家は前月より減少、分譲住宅は増加となった。新設住宅着工床面積は同3.6%減の634万7000uで、6カ月ぶりに減少した。
安全面からはガラス交換すべきところをリペアで済ませるケースが増加している
◇不適切な補修排除へ 自動車前面ガラスで通達〈国土交通省〉
国土交通省はこのほど、自動車整備業者に対して点検・整備車両を受け入れ時にフロント(前面)ガラスに傷などがないかよく確認し、リペア(補修)が行われている場合は該当箇所が運転者の視野を妨げていないか適切に確認するよう通達を出した。近年、フロントガラスのリペア需要の増加とともに異業種が参入。安全面から本来は交換で対処すべきガラス傷をリペアで済ませてしまうケースが増え、自動車運転の安全性が損なわれるのではないかと危惧されていた。こうした不適切なリペアを排除することで、自動車ガラス交換の需要回復が期待される。2013年と2014年の2度にわたって実施された自動車車両保険改定の影響で消費者の金銭的負担が増し、飛び石などでフロントガラスが破損した場合、ガラス交換ではなくリペアする人が急増。需要増に伴って異業種が参入し、リペアの品質に大きなばらつきが生じるようになった。
左から坂村健教授、藤森義明社長、二瓶亮R&D本部長
◇IoTハウス計画始動 豊かな暮らしを実現〈LIXIL〉
LIXIL(東京都千代田区、藤森義明社長)は12月2日、東京都千代田区の東海大学校友会館で同社の「IoTハウスプロジェクト」について発表した。プロジェクトにはユビキタスコンピューターの父として知られる、坂村健東京大学大学院情報学環教授を迎え、IoT社会で住まいがどう変化し、豊かな暮らしをどう実現させるかを追求する。藤森社長はあいさつの中で「当社は未来の住宅をつくるための新たな一歩を踏み出した。住生活の変遷とともに歩み、お客さまの声に耳を傾け、先進的なテクノロジーでニーズに応えてきたが、より良い住まいを提供するため、今こそ新たな技術を生かした取り組みが必要だ」と述べた。同社は2020年までに、「世界で最も企業価値が高く、革新的で信頼されるリビングテクノロジー企業となる」というビジョンを掲げている。
自社生産することで価格競争力も優れる
◇あらゆる機種に対応 安全・安価・安定供給で〈家研販売〉
家研販売(大阪府東大阪市、吉村正史社長、06・6725・6040)は2016年1月12日、取り換え用の万能握り玉「葉月(hazuki)」を発売する。あらゆる機種のインテグラル錠に対応。自社生産に切り替えたことで、安全性能、安価、安定供給のAAA(トリプルエー)を追求した。新しく開発した「サーフラインキー」を採用。使い勝手と防犯性能が向上した。「葉月」は美和ロック、ゴール、アルファなどほとんど全ての錠前メーカーのインテグラル錠に対応する汎用型の万能握り玉。これまでOEM生産していたのを自社生産に切り替えたことで品質が向上し、安定供給が可能になった。他社も同様の握り玉を販売しているが、「万能型」ということで、通常より値段が高めに設定されていた。「葉月」は自社生産することで価格競争力にも優れる。