2014 10/12・19
 

燻R聡取締役常務執行役員


◇顧客とのパイプ太く 泥くさい営業も必要〈セントラル硝子〉

9月以降の板ガラス製品の値上げをガラスメーカー3社が相次いで発表した。セントラル硝子は9月16日納入分からの価格引き上げを表明し、10月に入り取引先との交渉も本格化している。原燃料、資材価格、物流費などの上昇に人手不足が加わり、これらが価格圧迫要因になって、特に建築関係では幅広い業種で価格改定が進む。今年6月末に硝子販売部を統轄する取締役常務執行役員に就任した燻R聡氏に、価格改定の状況、下期の需要動向、硝子販売部の営業姿勢と販社体制の在り方などを聞いた。―9月16日納入分から板ガラス製品の価格引き上げを発表され、実施に入りましたが。燻R 原油価格が下がらず一定の水準を保ったままになっている。円安はここにきて厳しい状況が続いており、円ドル相場は3年ちょっと前に1j=80円だったものが、今は109円あたりにまできている。29円も円安になっている。そういう意味では、値上げに対して大方の人からは全般的に「事情は分かる」と理解はしていただいている。ただ物件単位で既に決まっているものなどは、難しい面も実際にはあるが、少しでも頂けるものは頂きたいと考えている。






 

井筒雄三会長(中央)が入賞者一人一人を表彰審査委員


◇提案応募作品207点 「ガラス質を曖昧に組み立てる」隈研吾氏ら審査〈日本電気硝子〉

日本電気硝子(有岡雅行社長)は10月7日、電気硝子建材、建材社と共催した「第21回空間デザイン・コンペティション」の表彰式を東京都千代田区のグランドアーク半蔵門で開催。提案課題「ガラス質を曖昧に組み立てる」に207点の応募(応募登録666件)があり、隈研吾氏らが審査し入賞作品10点を表彰した。最優秀賞(賞金100万円)は平川慧亮氏(北九州市立大学大学院)、優秀賞(賞金30万円)は林晃平氏(首都大学東京大学院)・石田由郁氏(法政大学大学院)が受賞した。主催者を代表して井筒雄三会長があいさつ。井筒会長が入賞者一人一人に表彰状と賞金を渡した。隈研吾審査委員長(建築家、東京大学教授)は「技術によってガラスの可能性が世界に広がることを予感させる作品が多かった」と講評した。






 

LIXIL=左=、三協アルミ社YKK AP=左=、日本板硝子ビルディングプロダクツ


◇マテックスフェアー2014 リフォームと業者つなぐ〈マテックス〉

マテックス(東京都豊島区、松本浩志社長)は10月4日、東京都文京区の東京ドームシティプリズムホールで「第38回マテックスフェアー2014」を開催。今年は「TSUNAGU〜つなぐ〜」を標語として掲げ、リフォーム需要・省エネ・住環境・ストック住宅市場とメーカー・地域事業者をつなぐことをテーマにした。マテックスコーナーでは窓リフォームに適した提案ツール、補助金制度などを紹介。会場にはガラス・サッシ建材、シャッター、物干し、自動ドア、鏡、インテリア装飾ガラス、窓フィルム、ガラス金物、住設機器、プラスチック建材、工具、塗装・シーリング材などを展示した。マテックスコーナーは「窓リフォーム市場の開拓」をテーマに、@マション改修ビジネスA戸建て改修提案B優遇制度活用C健康住宅D提案アイテム―の5ブースを設け、窓改修を支援するさまざまな情報を発信。






 

「R&Dセンター」完成予想図


◇総本山をつくる 黒部に研究・開発など集結〈YKK AP〉

YKK AP(東京都千代田区、堀秀充社長)は黒部事業所黒部荻生製造所(富山県黒部市)内に建設する「YKK APR&Dセンター」の建設概要を決定。10月2日、黒部事業所で記者発表した。2016年4月の開設予定で、富山県内に散在する研究・開発・検証・試験の機能を1カ所に集結する。2015年3月14日に開業する北陸新幹線「黒部宇奈月温泉駅」に近く、国内外から訪れるプロユーザーへの提案拠点として活用する。田忠裕会長は「まず総本山をしっかりつくる。東京から2時間半程度で来ていただけるので、かなり効率の良い打ち合わせができると期待している」と語った。同センターは同社の技術の集積地として、技術者や研究者が専門分野の研究、知識を深耕し、高品質な物作りを実践する施設として建設する。






 

「ヴァリフェイスAi」


◇引き戸に「対震」機構 業界初 建物変形も開放〈文化シヤッター〉

文化シヤッター(東京都文京区、茂木哲哉社長)は10月1日、高齢者集合住宅向けの玄関引き戸「ヴァリフェイス」に、引き戸としては業界初の対震性能と、防火性能、遮音性能、気密性能を備えた「ヴァリフェイスAi」を追加した。枠と錠前に独自の機構を設けることで、地震で建物が変形したときもドアの開放に支障を来さない。音や臭いの漏れを軽減するので、ホテルの客室や医療施設にも適する。特定防火設備として防火区画に設置できる。枠には気密ゴム、ドアの下部には交換できるエアタイトゴムを採用。引き戸でありながら、マンションの玄関ドアなどの開き戸と同等レベルの遮音性能T―1、気密性能A―3を確保した。枠は「簡易気密タイプ」「対震簡易気密タイプ」があり、「対震簡易気密タイプ」だけ、対震性能を持つ引き戸として機能する。






 

◇改修費支払いが楽に モバイル端末でカード決済〈LIXIL〉

LIXIL(東京都千代田区、藤森義明社長)は、クレディセゾン、コイニーと提携し10月1日から、モバイル端末を使ったカード決済サービス「LIXILリフォームカード決済サービス」を、全国のLIXILリフォームチェーン加盟店で順次開始した。リフォームを身近で、気軽な、魅力的なものとすることが狙い。コイニーが提供するスマートフォンによる決済サービス「コイニー」を導入し、リフォーム完了時にその場でクレジットカードによる決済ができる。取り扱いカードはセゾンカード、UCカードと、VISA、マスターカードなど一般カード。リフォーム工事完了後の最終金を支払うことができる。1回払いで上限金額は税込み350万円。使用するモバイル端末はLIXILリフォームチェーン加盟店のもので、事前に専用のアプリをインストールし初期設定をする。





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