2014 8/3
 

◇値上げ追随へ10〜20% 9月1日出荷分から〈日本板硝子〉

日本板硝子(吉川恵治社長)は7月30日、国内建築用ガラス製品群の販売価格を9月1日出荷分から引き上げると発表した。引き上げ率は板ガラス製品が15〜20%、鏡製品が10〜20%、機能ガラス製品が10〜20%。先にAGC旭硝子が9月1日納品分から国内建築用ガラス製品の値上げを発表しており、日本板硝子も追随する形となった。これによってセントラル硝子も同様に価格改定に踏み切るとみられる。同社の建築用板ガラス製品については、重油などの原燃料や副資材の高騰と円安が続いており、コストに重大な影響を及ぼしている。同社はこれまで製品価格の改定を避けるため、製造拠点での効率化など、固定費の削減や一般管理費の削減などのコストダウン対策に取り組んできた。しかし、重油価格の一層の高騰や電力料金上昇などのコスト上昇分を全て吸収することはできず、販売価格に転嫁せざるを得ない状況になったという。






 

◇高い日射熱遮蔽性能 Low―E複層ガス入りも〈セントラル硝子〉

セントラル硝子(皿澤修一社長)は7月1日、これまでにない日射熱遮蔽(しゃへい)性能を持つLow―E複層ガラス「ペアレックスツインガードLuminousBlue(ルミナスブルー)」、中空層にアルゴンガスを封入した「ペアレックスツインガードGLuminousBlue」を発売した。Low―Eガラス6_+中空層12_+フロートガラス6_の日射熱取得率(η値)が0・28で、透明複層ガラスの約2・6倍、これまでのLow―E複層ガラスの約1・5倍の日射熱遮蔽性能を持つ。室外側ガラスの中空層側に特殊金属膜(Low―E膜)をコーティングしたガラスを使用することで、日射熱遮性能と断熱性能を兼ね備えた。




 

◇アフリカの水回り開拓 独グローエ社と共同で〈LIXIL〉

LIXIL(東京都千代田区、藤森義明社長)は7月2日、関連会社のドイツ・グローエ社と共同で新設した合弁会社を通じて、水回り製品の製造・販売やインフラ整備を手掛ける南アフリカ共和国のDAWN社(ヨハネスブルク)の子会社の株式の51%を取得することに合意したと発表。DAWN社は南アフリカの衛生陶器市場で大きなシェアを持つ。DAWN社の子会社は水栓金具、衛生陶器などを製造・販売している。今回の契約で、同社は南アフリカで水回り製品事業のマーケットリーダーになり、南アフリカでの生産設備を確保するとともに、DAWN社のネットワークを駆使してアフリカ市場への展開を目指す。株式取得は今年秋ごろになる。






 

◇高効率で省スペース 地震時にも高い安全性〈シライテック〉

シライテック(大阪府東大阪市、白井博社長、06・6728・7615)は、素板を安全に敏速に切断機へ運ぶ「素板自動搬出システム」を長年販売し、数多くの実績を残している。設置面積が少なくて済み、同システムによる在庫管理は地震発生時にも安全性が高い。顧客の要望に合わせたシステム変更などの改良も重ね、最新技術のシステムを提供する。素板ガラスをどのように速く切断機に運ぶかは、カッティング機能を持つどの加工拠点でも大きな問題となる。NC切断機に迅速な切断処理能力があるにもかかわらずガラスの供給が伴わないための生産性の悪さや、大板を扱う危険性、重労働などの問題を解決する手段として「素板自動搬出システム」は大きな効果を発揮する。








 

「ポニーRS」(右)と「ポニーST」


◇積載量は1.5倍に 「ポータブルポニー」搬送車が進化〈日本ベンリー〉

ガラス・サッシ機材省力化に対応する日本ベンリー(大阪市阿倍野区、横田智文社長、06・6623・7771)はこのほど、ガラス・サッシ搬送車「ポータブルポニー」の改良品「ポニーRS」を発売した。「ポニーST」に続き、パンクしないゴムタイヤ(ノーパンクタイヤ)仕様に変更。タイヤを改良して安定感が増し、「ポータブルポニー」の1・5倍の300`まで積載が可能になった。多少の悪路でも楽に走行でき、搬送で往復する回数を減らすことができる。内装工事や集合住宅の窓改修では、折り畳み式の「ポータブルポニー」が活躍している。車から施工現場まで離れている場合、ガラスを車の荷台から降ろして現場まで運ぶのは、人手も労力も掛かり大変だった。「ポータブルポニー」を使えば省力化でき、少人数で楽に運ぶことができる。






 

◇スチール止水ドア 扉が枠に密着し漏水防ぐ〈文化シヤッター〉

文化シヤッター(東京都文京区、茂木哲哉社長)は7月1日、止水ドア「アクアード」を発売した。ゲリラ豪雨による、ビル、店舗、工場、マンションなどの通用口の浸水対策として簡単に止水できる。平常時は一般的なスチールドアと同じように開閉でき、非常時は扉の屋内外両面から操作できる二つの止水グレモンを引き上げるだけで扉が枠に密着し、屋内側への漏水を抑える。操作性は一般的なスチールドアと同等に軽く、重厚な水密扉と比べて低コスト。特定防火設備に適合しており、止水性能と防火性能を併せて発揮する。止水グレモンを引き上げると二軸ちょうつがいの動きと連動して扉が枠に密着する。ドア枠にはエアタイトゴムと止水ゴムを採用。深さ3bの浸水があった場合にかかる約3・7dの水圧荷重に耐える。








 

6月に開催されたリフォーム産業フェアで「発砲工法」をPRし関心を集めた


◇マルヨの「発砲工法」 BACが全国販売を開始〈マルヨ〉

マルヨ(沖縄県本部町、饒平名知成社長、0980・47・3957)は、硬質発泡ウレタンを充填(じゅうてん)することでサッシ枠・ドア枠を既存枠やく体に固定する、新しい改修工法「発砲工法」を開発。BAC(愛知県一宮市、長谷川祐貴社長、0586・76・1016)は「発砲工法」の全国展開と事業領域の拡大を目的に7月1日からマルヨのアルミ事業を譲り受け、全国販売を本格化する。6月17、18日の2日間、東京・有明の東京ビッグサイトで開かれた「リフォーム産業フェア」ではサッシ・ドアの「発砲工法」が関心を集めた。メーカーのマルヨと全国販売代理店のBACの両社は、来場したリフォーム関係者に特長を訴えた。「発砲工法」は、既存の枠と新規の枠の隙間に硬質発泡ウレタンを充する画期的な改修工法。窓枠・ドア枠を設置する場合にビス留めや溶接が不要。工期を短縮でき、防音・断熱・遮熱・結露防止にも効果がある。





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