2014 7/6・13

◇配送料など値上げ 建築板ガラス製品対象〈日本板硝子〉

日本板硝子(吉川恵治社長)は6月16日、建築用板ガラス製品の受注出荷条件の一部を改定すると発表した。一般品と鏡については、出荷単位別チャージの料金を引き上げる。機能ガラス(強化ガラス、合わせガラス、複層ガラス、耐熱強化ガラス)は、基本配送料を値上げする。受注出荷条件の改定は7月14日から。建築用板ガラス製品は、重油など原燃料・副資材の高騰と円安が続き、コストに重大な影響を及ぼしている。中でも、トラックの運賃や梱包(こんぽう)費などの物流費の上昇幅が著しく大きなものとなっている。同社は、製造拠点での効率化など固定費の削減や、一般管理費の削減といったコストダウン対策に取り組んでいるものの、コストアップ分を全て吸収することが困難な状況だという。そのため、受注出荷条件を改定することにした。






 

吉川恵治社長


◇14年度は最終黒字へ VAガラスカンパニーに変革〈日本板硝子〉

6月12日に開催された全国ひのまる会総会に日本板硝子の吉川恵治社長が来賓として出席し、同社の現状と長期戦略ビジョン、中期経営計画について説明した。同社が進めていた主要なリストラクチャリング施策はほぼ完了し、筋肉質な収益構造に変革。リストラ関連費用の特損がほぼなくなったことで、2015年3月期の最終的な当期利益は黒字になると予想している。「VA(高付加価値)ガラスカンパニー」への変革を戦略ビジョンに掲げ、今後4年間でVA製品の割合を5割にまで高めることで、景気に左右されにくい構造、収益性が高い企業づくりを目指す。日本の建築事業では「日本板硝子がやるべきことと流通がやるべきことを明確に役割分担し、連携を強化することが大事」との姿勢を継続する。






 

◇中東地域へ初進出 サウジで建築ガラス加工〈AGC旭硝子〉

AGC旭硝子(石村和彦社長)は7月1日、子会社のAGCガラス・ヨーロッパが中東最大手のガラスメーカーのサウジアラビアのオベイカングラスカンパニー社と合弁で建築用ガラスコーティング会社を設立すると発表した。中東地域へは初めての進出。サウジアラビア・ヤンブー市のオベイカン社工場内に建築用ガラスに遮熱材をコーティングする加工ラインを新設し、2016年初旬に生産を開始する。中東の建築用ガラス市場は年率約4%成長している。特に熱線反射ガラスの需要が高まっているという。高機能ガラスに不可欠なコーティング技術に強みを持つAGCガラス・ヨーロッパと中東地域のガラス事業に強みを持つオベイカン社が、中東地域で建築用高機能ガラスの事業を展開する。同社グループは新しく設立する合弁会社を通じ、サウジアラビアを中心とした中東諸国で建築用ガラス市場での存在感を高め、今後の大きな成長が期待される同地域の旺盛な需要に応える。






 

東京会場の商品見学の様子


◇「APWフォーラム」東京会場 樹脂窓売上比率30%に〈YKK AP〉

YKKAP(東京都千代田区、堀秀充社長)は、ビルダーや設計事務所を対象に高い断熱性能を持つ樹脂窓の普及・啓蒙(けいもう)を推進する活動「APWフォーラム2014」を全国17会場で開催している。東京会場は6月12日、東京都文京区の東京ドームシティ・プリズムホールで開催。900人以上が来場した。堀社長は「わが社の樹脂窓は、売上比率を全体の30%に持っていきたい」と抱負を述べた。 商品見学に続いて、第1部がプレゼンテーション、第2部は伊香賀俊治慶応義塾大学教授が「窓と健康〜住まいで減らす病気のリスク」をテーマに講演した。堀社長はあいさつの中で「わが社の樹脂窓の売上比率を全体の30%に持っていきたい。先般、九州を回った時も『APW』製品への関心は高く、ポイントを絞れば決して達成できない数字ではない」と述べた。








 

機能に知覚品質を加えたシステムバスルーム「スパージュ」


◇肩湯・打たせ湯など 機能に知覚品質をプラス〈LIXIL〉

LIXIL(東京都千代田区、藤森義明社長)は6月25日、東京都千代田区のベルサール神保町アネックスでシステムバスルーム「SPAGE(スパージュ)」の記者発表会を開催。「湯を、愉(たの)しむ。時を、味わう。」をコンセプトに、全国のショールームで肩湯、打たせ湯などの機能を体験できる実動展示し、機能に知覚品質を付加した商品として五感に訴え掛ける。8月1日に発売する。深尾修司上席執行役員浴室GBU・BU長は「システムバスが誕生して50年経過した最近では買い替える際に『ワンランクアップしたもの』を求める声が多い。これまでできなかったことが実現できるような風呂を提案することで、日本の風呂を変えたい」と語った。販売目標は年間1万2000台。






 

ガラス加工の総合的な問題解決に取り組む


◇ガラス加工を支援 あらゆる加工機に対応〈藤間ジーエムエス〉

藤間ジーエムエス(東京都立川市、042・521・3990)は、建築用板ガラス、自動車用ガラスなど、ガラスの切断、研磨、輸送、性能測定に関連する消耗材、工具、機器などを専門に扱っている。国産から海外製まで広く加工機に対応できる体制を整え、ガラス加工のコスト削減、製品の品質や生産性の向上など、総合的な問題解決に取り組むことで業界に貢献している。取扱品目は、板ガラス切断・切削液、ダイヤモンドホイール、穴開け用ドリル、砥石(といし)、酸化セリウムなどのガラス加工消耗品、大板ガラスの施工や運搬に必要なリフトマシンや吸盤器などのガラス工具・機器、太陽光スペクトラム透過率計、3層ガラス厚測定器などのガラス性能測定器が豊富で、業界内での信頼は高い。





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