2010 9/5

◇住宅エコポイント延長へ 11年度予算330億円要求 住宅設備も対象に〈国土交通省〉

国土交通省は8月27日、2011年度予算概算要求に「住宅エコポイントの延長・拡充」として330億円を盛り込んだ。住宅の省エネ化を推進するため、2010年12月末までとなっている、住宅エコポイントの工事着手期限を延長するほか、エコ住宅の新築・エコリフォームと合わせて設置される省エネ性能が優れた住宅設備を、ポイント発行対象に追加する。政府は同30日の経済関係閣僚委員会で、円高・株安への経済対策の基本方針を決めた。景気下支え効果が大きいエコ関連の家計需要支援策である住宅エコポイント制度の延長などを講じるとしている。9月10日に閣議決定し、9月中に「経済危機対応・地域活性化予備費」約9200億円を活用した措置を講じる。






 

サイディング新工法を発表する真田進也社長


◇きれいな壁を実現 新シーリングレス工法〈旭トステム外装〉

外装建材総合メーカーの旭トステム外装(東京都江東区、真田進也社長)は8月26日、東京都江東区のトステムショールーム東京で、業界初となるサイディング新工法を発表した。同社は、長期優良住宅の普及を受け、長持ちして維持しやすい家に適したサイディング材の開発に注力していた。このほど、新シーリングレス工法に基づく「ガーディナル」シリーズを開発。9月1日に発売した。真田社長が同社の使命と取り組みについて説明した。地球温暖化防止の観点からも住宅は「造っては壊す」から「長持ちさせる」時代へ変化している。昨年6月から「長期優良住宅」の認定が始まり、1年間で認定件数が、新築住宅の約1割を占めるまでになった。「長期優良住宅」の認定基準は耐久性、耐震性、維持管理容易性、可変性。住宅を長持ちさせるには、良質な住宅を建てるだけでなく、維持管理の容易性も求められる。






 

イトロ処理と未処理でガラスの親水効果の比較


◇基材のぬれ性倍増 ガラス印刷前表面処理に〈TGM〉

TGM(東京都中央区、澁谷秀一社長)はこのほど、イトロ処理装置、イトロ添加剤の販売を開始した。イトロテクノロジーは、イトロが所有する特許技術。イトロ処理をすることで、ガラスなどの基材と塗料、インクなどの密着性が大幅に向上し、ガラス印刷前の表面処理に適する。同社は9月28日から4日間、ドイツ・デュッセルドルフのデュッセルドルフ見本市会場で開催される国際ガラス製造・加工機材展「グラステック2010」にイトロ処理したサンプル基材を出展する。展示会ではイトロ処理の様子や効果をまとめたビデオを上映する。






 

「サーモス」の施工例(フレームインタイプ)


◇新技術の複層窓 商品名「サーモス」フレームとガラス一体化〈トステム〉

トステム(大竹俊夫社長)は既報(8月15・22日付)の通り、次世代スタンダードウインドー「SAMOS(サーモス)」を発表した。業界初のフレーム(かまち)と複層ガラスの一体化技術「スマートシナジーシステム」(特許出願中)を開発。ガラス面積を広げ、断熱性能が飛躍的に向上した、眺望性の高いスリムなデザインを実現した。高断熱複層ガラス(3_+空気層16_+3_=総厚22_、Low―Eガラス使用)を標準採用した、アルミと樹脂のハイブリッドウインドー「サーモスH」シリーズを10月から東北地域で先行発売し、2011年1月から北関東・甲信越、同4月から全国発売する。最大の特長は「フレームイン構造」で、フレームを隠した内観は、まるで窓がないかのように、光や景色などの自然が感じられる。第2弾のアルミ構造「サーモスS」シリーズは2011年春に発売する。






 

「RMA─70G・TC」



◇住宅エコポイント対象品 4周枠に樹脂で熱遮断〈新日軽〉

新日軽(東京都江東区、杉本正和社長)は8月2日、省エネルギー基準V地域対応の集合住宅などビル向け断熱サッシ「RMA―70」のワンランク上の断熱性能を持つ「RMA―70G・TC」を発売した。4周枠に樹脂材をはめ込んだ熱遮断構造。住宅エコポイント対象商品。 同等性能の従来品よりもガラス溝幅を広げ、36_にすることで、空気層12_の複層ガラスを装着できるようにした。空気層6_の複層ガラスと比べて断熱効率が14%向上。単板ガラスと比べると約2倍の断熱効率がある。防音合わせ複層ガラスにも対応する。枠見込みは70_。引き違い窓、縦滑り出し窓、Fix窓がある。耐風圧性はS―5とS―6、気密性はA―4、水密性はW―5、遮音性はT―2、断熱性は引き違い窓と滑り出し窓はH―3とH―4、Fix窓はH―4とH―5。空気層12_のLow―E複層ガラス使用時で、JIS規格最高グレードの断熱性を実現した。防火設備にも対応する。






 

「サーモバリア」を使用した障子


◇日射熱7割カット 遮熱・断熱障子シート〈クラレクラフレックス・積水化学工業〉

クラレの子会社で不織布と不織布製品製造・販売のクラレクラフレックス(大阪市北区)と積水化学工業(同)は断熱・遮熱に優れた障子シート「サーモバリア」を共同開発。インターネットで販売している。夏は日射熱を約7割カットし、冬は室内の保温や窓付近の冷気遮断に効果がある。透光性に優れ、明るさは従来の遮熱障子シートの約3倍。一般的な障子紙と同様に室内に柔らかい光が広がるという。  既存の障子の骨組みに付属の両面テープで簡単に張り替えられる。家庭用はさみで切断でき、寸法の調整が容易。一般的な障子紙の10倍以上の強度を持つ。破れにくく、からぶきができるので手入れがしやすい。スチームジェット(高速加熱蒸気)製法による特殊不織布「フレクスター」を使用。「フレクスター」の用途拡大を模索するクラレクラフレックスと、優れた断熱性や透光性、風合い、強度などに着目した積水化学工業が開口部周辺部材用途で研究開発を開始。約2年の開発期間を経て既築住宅向けの障子シートとして開発した。





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