2010 8/15・22
◇オンラインLowーE単板発売 大面積・大量生産で成膜〈日本板硝子〉
日本板硝子(クレイグ・ネイラー社長)はオンラインコーティングLowーE複層ガラスとして、昨年10月に高断熱タイプの「ペアマルチEA」、今年6月には遮熱タイプの「ペアマルチSE」を発売し、高断熱、遮熱タイプの品ぞろえを調えた。引き続き8月にこれらのLow―E複層ガラスに使用しているオンラインコーティングLow―Eガラス2種を単板での販売も開始する。今回販売を開始するオンラインコーティングLow―Eガラス(単板)は、「ペアマルチEA」に採用されている「エナジー・アドバンテージ(Energy-Advantage)」、同じく「ペアマルチSE」に採用されている「ソーラー・E(Solar-E)」。 どちらのガラスもCVD法(ChemicalVaporDeposition)と呼ばれる大面積・大量生産に適した製法でLow―E膜をフロートバス内で成膜する。この製法で生産したLow―Eガラスは、フロート板ガラスと同様に切断などの加工ができる。膜面の強度・耐久性に優れており長期保管が可能である上、複層ガラスに加工する際のエッジ部分の膜除去も不要といった、取り扱い面での利点もある。
「サーモス」引き違いテラス窓
◇新技術の複層窓 フレームとガラス一体化〈トステム〉
トステム(大竹俊夫社長)は8月18日、次世代スタンダードウインドー「SAMOS(サーモス)」を発表した。業界初のフレーム(かまち)と複層ガラスの一体化技術「スマートシナジーシステム」(特許出願中)を開発。ガラス面積を広げ、断熱性能が飛躍的に向上した、眺望性の高いスリムなデザインを実現した。高断熱複層ガラス(3_+空気層12_+3_=総厚22_、Low―Eガラス使用)を標準採用した、アルミと樹脂のハイブリッドウインドー「サーモスH」シリーズを10月から東北地域で先行発売し、2011年1月から北関東・甲信越、同4月から全国発売する。最大の特長は「フレームイン構造」で、フレームを隠した内観は、まるで窓がないかのように、光や景色などの自然が感じられる。
◇生産・出荷とも増加 複層ガラス出荷16%伸び〈板硝子協会〉
板硝子協会(皿澤修一会長)は8月1日、2010年5月の板ガラス生産・出荷動向を発表。板ガラスは生産、出荷とも前年同月を6カ月連続で増加した。加工製品の合わせガラス、強化ガラス、複層ガラスも、生産、出荷とも前年同月実績を上回った。 板ガラスの生産は193万換算箱、前年同月比33・2%増、出荷は190万9000換算箱、同40・5%増だった。板ガラスのうち普通板・型板ガラスの生産は20万2000換算箱、同56・5%増と3カ月ぶりに増加。出荷は18万1000換算箱、同20・5%増と7カ月連続で増加した。フロート板・磨き板ガラスの生産は172万8000換算箱、同30・9%増。出荷は172万8000換算箱、同43・0%増。生産、出荷とも6カ月連続の増加だった。合わせガラスの生産は112万7000平方b、同29・7%増と7カ月連続の増加。出荷は106万4000平方b、同17・4%増と6カ月連続で増加した。出荷のうち建築用は12万2000平方b、同6・9%減と2カ月連続で減少した。強化ガラスの生産は220万1000平方b、同36・3%増と6カ月連続の増加。出荷は217万5000平方b、同28・0%増と7カ月連続で増加した。複層ガラスの生産は104万7000平方b、同15・7%増。出荷は104万1000平方b、同15・5%増。生産、出荷とも4カ月連続の増加だった。
バリエーションを拡大した「ファサラガラスシェード」「雫」
◇「ファサラ」に新柄 ドット2柄など4種〈住友スリーエム〉
住友スリーエム(東京都世田谷区、ジェシー・ジー・シン社長)はこのほど、ガラス装飾フィルム「ファサラガラスシェード」に新柄を追加した。「雫(シズク)」「歌音(カノン)」「シアトル・ファイン」「ミルキークリスタル」の4種。 「ファサラガラスシェード」はポリエステルフィルムに耐候性のあるアクリル系粘着剤を塗布。印刷で意匠を表現した。外壁ガラスへの施工にも対応し、紫外線カット、飛散防止性能もある。ドットパターンに追加した「雫」「歌音」は、それぞれ異なるサイズの白いドットが、柔らかいアクセントになる。ドットパターンは7種になった。「シアトル・ファイン」は、ストライプ柄で人気がある「シアトル」からエンボスを取り除いた。「シアトル」よりもストライプごとの陰影を強調したスマートなデザイン。「ミルキークリスタル」は外張りタイプのバリエーション。外張りタイプは外観、透過度合いの選択肢が増えた。4種とも幅は1270_、長さは30b。1平方b当たり1万2000〜1万5000円。
「ES玄関ドア」
◇扉つり元にすき間なし ヒンジ内蔵 キッズ賞を受賞〈トステム〉
トステム(東京都江東区、大竹俊夫社長)は9月1日、指挟み防止開閉構造を採用した断熱玄関ドア「ES玄関ドア」を発売。主に小型の玄関ドアで採用されていた、玄関ドアを支えるつり金具をドアに内蔵する「インナーピボットヒンジ」構造を強度を高めて戸建て住宅用に採用。ドアを開けてもつり元側にすき間ができない安全な構造とした。子供の安全と家族の安心のための開発構想と工夫が評価され、「第4回キッズデザイン賞」も受賞した。「インナーピボットヒンジ」はドアを開けても、ドアつり元にすき間ができない。最大開き角度は110度。つり元のドア本体の枠側も独自のアール形状とし安全性を高めた。1人でドアのつり込みができ、従来の約3分の1の工数で取り付けられる。ドア枠には段差を約20_と低く納められるフラット枠を採用。ベビーカーや車いすもスムーズに出入りできる。