2018 9/9・16
◇需要状況は安定 建築着工面積も堅調
9月に入り、暑さの中にも空気の爽やかさを感じる季節になってきた。超大型台風や地震による被害が相次いで報告される中、いよいよ首都圏を中心に遅れていた工事物件が集中的に動き始めると伝えられる。ビル建築市場では開口部の大型化に伴う長尺ガラスの施工が増えており、高度な品質も求められる。さらに老朽化した中小ビルの建て替え需要も順次表面化してきた。今年1〜7月の民間非居住建築物の着工床面積は前年同期比2.6%増で推移。7月は同13.2%増と高い伸びを見せるなど、当面の需要状況は安定している。2018年の新設住宅着工戸数も90万戸台をキープする状況にある。
透過型スクリーンフィルム「グラシーンF」(上)と「フラッシュプリント」による効果
◇「グラシーンF」を展示 隠れた絵が見える特殊印刷も〈アイケーシー〉
アイケーシー(大阪市東淀川区、成瀬基樹社長)は8月30日から3日間、東京・有明の東京ビッグサイトで開催された「サイン&ディスプレイショウ2018」に出展。「光」をテーマに、AGC(島村琢哉社長)の透明ガラススクリーン「Glascene(グラシーン)」のフィルム版「Glascene F(グラシーンF)」、カメラのフラッシュで隠された絵柄や文字が見える特殊印刷「フラッシュプリント」、パネル型LEDモジュールなど魅力的な製品を展示した。同社は商品力、品質管理力、企画力で多様化、高度化するニーズに応える。
YKK APが考えるリノベーションについて説明する海老原リノベーション本部長猿脂窓について語る堀社長
◇窓で住宅の価値高める アルミ窓は壁に開いた穴〈YKK AP〉
YKK AP(東京都千代田区、堀秀充社長)は8月28日、東京・有明のTFTホールで「リノベーションフォーラム2018」(東京会場)を開催した。メーンテーマは「住まいの価値は『窓・開口部』でかえられる」。「断熱」と「耐震」を軸とした性能向上リノベーションについて説明し、昨年から実施している「戸建て性能向上リノベーション実証プロジェクト(PJ)」を紹介。性能向上リノベーションの未来について基調講演をした。堀社長は「省エネの観点から考えると、既存住宅の95%を占めているアルミ窓は、壁に開いた大きな穴のようなものだ」と指摘。窓は省エネにも耐震にも弱いことから、「窓を強くすることで、住まいの価値は上がる」と強調した
急な雷雨でも外出先からスマホ操作が可能
◇外出先からスマホ操作 HEMSなしで開閉可能〈文化シヤッター〉
文化シヤッター(東京都文京区、潮崎敏彦社長)は8月31日、本社で新商品説明会を開催。9月6日から機能を拡充した「マドマスター・スマートタイプ」を紹介した。石倉則夫商品開発部長は「当社単独のクラウドサーバーを設置したことで、HEMSがなくても窓シャッターを外出先から操作したり、開閉の状態確認ができる。突然の暴風雨にも、外出先からシャッターを閉めることができる。さまざまな住宅メーカーのシステム下においても同様の遠隔操作ができる」と説明し、スマートフォンでアプリを操作して実演。手動タイプの窓シャッターを簡単に電動タイプに切り替えられるキット「オートマンミニ2」の取り換え工事も実演した。