2015 5/24・31
◇最終益黒字に転換 建築用ガラス増収増益〈日本板硝子〉
日本板硝子(森重樹社長)、セントラル硝子(皿澤修一社長)の両社は2015年3月期連結決算をそれぞれ発表した。日本板硝子は利益面が大きく改善し、最終純利益が黒字化した。セントラル硝子は増収増益を確保した。 日本板硝子は5月14日に2015年3月期連結決算を発表。売上高は6267億1300万円、2014年同期比3・4%増だった。営業利益は223億3800万円と2014年同期の7億3400万円から大きく改善。リストラクチャリング施策に伴うコスト削減効果による。税引き前利益は48億700万円、最終純利益は28億9300万円、親会社の所有者に帰属する最終純利益は16億6800万円といずれも黒字に転換した。
◇経常利益22%増加 ガラス増収も営業損失悪化〈セントラル硝子〉
セントラル硝子は5月11日に2015年3月期連結決算を発表。売上高は1990億1000万円、2014年同期比3・9%増加した。営業利益は115億4200万円、同14・2%増、経常利益は143億2100万円、同22・2%増、最終純利益は103億9300万円、同107・7%増となり、損益面はいずれも利益増となった。最終純利益の大幅な増加は、ソーダ灰関連設備の撤去費用、電解液事業の国内関連設備の減損損失などを特別損失に計上したが、自動車ガラス製造会社の買収に伴う負ののれんによる特別利益や繰り延べ税金資産の計上による法人税等調整額のマイナスなどによる。ガラス事業は売上高は増加したものの、営業損失は拡大した。
土屋社長
◇最終純利益48%減 建材事業はおおむね堅調〈不二サッシ〉
不二サッシ(川崎市幸区、土屋英久社長)は5月13日、2015年3月期の連結決算を発表した。売上高は990億2000万円、2014年同期比0・4%増。営業利益は30億1800万円、同18・7%減、経常利益は26億4300万円、同21・2%減、最終純利益は12億9200万円、同47・8%減となった。同社グループが主力とするビルサッシを中心とした建材事業分野は、営業プロセスの徹底した効率化を推進してきたことなどによっておおむね堅調に推移したが、円安や市況の変動による原材料価格の上昇や技能労働者不足、労務費の高騰など懸念材料が顕在化した。
◇営業利益は28%増 売り上げ・利益過去最高〈三和ホールディングス〉
三和ホールディングス(東京都新宿区、南本保社長)は5月13日、2015年3月期の連結決算を発表。売上高は3390億4500万円、2014年同期比8・7%増。営業利益は263億3400万円、同27・5%増、経常利益は259億7500万円、同27・9%増、最終純利益は128億5700万円、同26・5%増だった。売り上げ、利益とも過去最高を更新した。「三和グローバルビジョン2020第1次3カ年計画」の2年目を迎え、成長基盤のさらなる強化に向け、国内は受注拡大を強力に推進。国内グループ各社が連携することで多品種化を定着・拡大を進め、収益性の向上に努めた。
完成イメージ(手前がオフィスタワー)
◇YKK台湾社AP事業部 高層ビルCWを受注〈YKK AP〉
YKK AP(東京都千代田区、堀秀充社長)のグループ会社、YKK台湾社のAP事業部(台湾台北市、宮省吾事業部長)はこのほど、台湾の大規模複合ビル「臺北南山廣場(台北南山広場)プロジェクト」のオフィスタワーの外装ユニットカーテンウオール工事を受注。ユニットカーテンウオールで構成する外装は環境に配慮したファサードで、受注面積は約6万7000平方b。YKKAPとして過去最大となる。同プロジェクトは、台北市の超高層ビル「台北101」に隣接する同市の都心部に計画された、オフィスタワー、文化施設、商業施設から成る大規模複合施設。オフィスタワーは高さ272bの超高層建築。
グランプリを受賞した「桑島保育所」
◇斬新意匠と高い施工技術 グランプリは「桑島保育所」〈LIXIL〉
LIXIL(東京都千代田区、藤森義明社長)は5月20日、東京都港区のホテル日航東京で「LIXILフロントコンテスト2014」の表彰式を開催。グランプリは、斬新なデザインと施工技術の高さが評価された「桑島保育所」(徳島県鳴門市、設計=ジャクエツ環境事業、黒岩愛子設計事務所)が受賞した。設計を担当したジャクエツ環境事業の坂東正取締役建築設計部長は「指挟み防止など安全性に考慮した折れ戸タイプを採用した。未来を担う子供たちにいい環境を提供し、優れた日本の物作りを世間に広めたい」、黒岩愛子設計事務所の黒岩則水所長代理は「園児の遊びの場、園児と先生、先生と保護者がコミュニケーションできる場になったと思う。多くの方々の力を借りることで受賞できた」と語った。