2014 5/18
 

◇窓の遮熱JIS制定 建物の省エネ促進に期待〈経済産業省〉

経済産業省は4月21日、「窓およびドアの熱性能―日射熱取得率の測定および計算」の日本工業規格(JIS規格)を制定した。住宅などの建物の省エネ促進のためには、窓・ドアからの熱損失を防ぐ(断熱)とともに、室内に流入する日射熱を遮る(遮熱)といった両方の熱性能をバランスよく持つ窓・ドアの普及が重要になる。しかし、これまでは窓・ドアの断熱性能を評価するJISはあったが、遮熱性能を評価するJISがなかったため、窓・ドアの熱性能を評価することができなかった。今回制定した2規格が、住宅などに使用される窓やドアの設計、製造に活用されることで、断熱性能と遮熱性能のバランスがとれた窓やドアの普及が進み、建物の省エネ促進、冷暖房の高効率化への貢献が期待される。






 

◇高付加価値品に注力 収益性が高い企業めざす〈日本板硝子〉

日本板硝子(吉川恵治社長)は5月15日、長期戦略ビジョンと2018年3月期までの中期経営計画を発表。今後進むべき方向として、「VA(高付加価値)ガラスカンパニー」に変容・変革することを戦略ビジョンに設定した。ガラス市場での成長性がある分野は、高度な形状や機能を持つ付加価値製品であり、同社は高機能ガラス分野だけでなく、建築用ガラス、自動車用ガラス分野でも多くの付加価値商品群を持っている。経営資源を高付加価値製品の開発とその拡販に注力する。VAガラスカンパニーに変容した後は、スリムな総資産、景気に左右されにくい構造、収益性が高い企業を目指す。




 

◇日本板硝子14年3月期 売上・利益とも大幅改善〈日本板硝子〉

日本板硝子は5月15日、2014年3月期連結決算を発表。売上高は6060億9500万円、2013年同期比16・3%増だった。営業利益は7億3400万円となり、2013年同期の損失172億5800万円から大きく改善した。税引き前損益は損失164億100万円、当期損益は損失164億8500万円、親会社の所有者に帰属する当期損益は損失176億3000万円で、損失はいずれも大幅に縮小した。建築用ガラス事業の売上高は2406億600万円、2013年同期比11・5%増、個別開示項目前営業利益は109億5100万円、同3514・2%増。これまで取り組んできたリストラクチャリング施策の効果で大幅に改善した。




 

◇セントラル硝子14年3月期 経常利益が28%伸びる〈セントラル硝子〉

セントラル硝子は5月9日、2014年3月期の連結決算を発表。売上高は1915億8100万円、2013年同期比10・4%増だった。営業利益は101億1100万円、同33・8%増、経常利益は117億1500万円、同28・1%増、最終純利益は50億300万円、同2・9%増。ガラス事業は売上高は前の期より増加、営業損失は大幅に改善した。ガラス事業は売上高が1048億300万円、2013年同期比11・6%増、営業損益は損失6000万円で、前の期より14億2400万円改善した。建築用ガラスの売上高は417億円、同8・9%増。国内建築需要が堅調だったことに加え、消費税増税前の駆け込み需要で増加となった。






 

◇生産・出荷とも2桁増続く 複層ガラス増12ヵ月連続〈板硝子協会〉

板硝子協会(吉川恵治会長)は5月1日、2014年2月の板ガラス生産・出荷動向を発表。板ガラスは生産・出荷とも1月に続いて前年同月より2桁の増加だった。強化ガラスも2桁増加が5カ月連続。複層ガラスは生産・出荷とも12カ月連続の増加だった。合わせガラスは生産が減少、出荷は引き続き増加した。合わせガラスの出荷のうち建築用は減少した。板ガラスの生産は222万7000換算箱、前年同月比12・0%増で6カ月連続の増加。出荷は198万換算箱、同13・0%増で8カ月連続での増加となった。複層ガラスの生産は130万平方b、同10・7%増。出荷は125万3000平方b、同10・5%増。生産・出荷とも増加は12カ月連続だった。






 

藤森社長


◇最終純利益2.1倍に 14年3月期 建材など増収増益〈LIXIL〉

LIXILグループ(東京都千代田区、藤森義明社長)は5月7日、東京都千代田区の大手町サンスカイルームで、2014年3月期の連結決算を発表。藤森社長、筒井高志副社長、松本佐千夫専務、齊藤惠史IR室長が出席した。売上高は1兆6286億5800万円、2013年同期比13・4%増。営業利益は690億7900万円、同36・8%増、経常利益は749億3700万円、同41・2%増。最終純利益は447億5500万円で同109・7%増と2・1倍だった。市場環境が好調だったこと、新規連結の影響などから増収増益となった。金属製建材、水回り設備など各セグメントも増収増益を確保した。






 

2台用の施工例


◇業界初、左右から開閉 スライディングゲート〈三協立山・三協アルミ社〉

三協立山(富山県高岡市、山下清胤社長)・三協アルミ社(蒲原彰三社長)は5月8日、スライディングゲート「ライアーレ」を発売した。伸縮機構によって、左右両方から扉を開閉できる(業界初)。車の出し入れがしやすく、駐車スペースの有効活用にもつながる。取っ手は開閉しやすいハンドルタイプ。内外ともディンプル錠を採用し防犯性を高めた。扉を閉めるとき、扉の突起が門柱に当たるとラッチが出て受け側に掛かり、扉の跳ね返りを防ぐ。手動タイプとリモコンで開閉できる電動タイプ(6月発売)から選べ、1台用と2台用がある。






 

「プロフィリット・ウェーブ」に印刷(左)と「プロフィリット」に印刷


◇リアルな表現可能 波形形状にも直接印刷〈日昌グラシス〉

日昌グラシス(東京都中央区、伊地山直紀社長)はこのほど、溝型ガラス「プロフィリット」「プロフィリット・ウェーブ」の表面に直接印刷することができる「プロフィリット・ダイレクトプリント・システム」の販売を開始した。従来のフィルム貼りでは難しかったリアルな表現が可能で、波形形状の「プロフィリット・ウェーブ」の表面にも直接印刷できる。1個からの小ロットに対応し、写真やデザインのデータがあれば印刷できる。「プロフィリット」表面(梨地面)に文字、写真、マークなどを印刷できるので、美術館や写真館の展示品の説明、水族館などの展示生物の説明、内装の施設案内板、地下道のスポット広告、施主向けに完工写真を印刷したガラスサンプル、施工事例を印刷したPR用ガラスサンプルなどに使用できる。





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