2010 2/21

◇新中期計画を策定 過去最高の業績めざす〈旭硝子〉

旭硝子(石村和彦社長)は2月10日、2010〜12年度の新中期経営計画を策定。「業績の本格的な回復」「GrowBeyond施策の加速」の2つの課題に取り組む。過去最高の業績レベルの達成を目指し、設備投資は3年間で4500億円を見込む。2008年秋以降の急激な事業環境変化に見合う体制が整ったこと、世界的な景気動向も最悪期は脱したと判断、2008年に策定した2010年度を最終年度とする中期経営計画を仕切り直した。2008年の上半期は半期ベースで過去最高の営業利益を挙げたが、同年秋以降の世界経済環境の急激な悪化に伴い、10月には「非常事態宣言」を発し、事業環境変化に機動的に対応した。具体的には、需要に応じた生産体制への切り替え、一部設備の停止・廃棄、全体で約4000人の人員削減などに取り組んだ。さらに、キャッシュフロー管理を徹底し、2009年には設備投資を減価償却の範囲内に圧縮、棚卸し資産を506億円削減した。  2009年は「力を蓄える年」と位置付け、設備・人員の余力を、生産性・歩留まりの改善、新製品のための開発・試作・量産化準備や人材育成に充て、需要回復の際に早く大きく業績を回復させるための準備を整えた。結果、フラットパネルディスプレー(FPD)用ガラス基板など、出荷の回復に伴う生産性向上などの効果が発現してきている。加えて、より高い競争力と効率性を実現するため、従来の事業組織を再編し、ガラスカンパニーと電子カンパニーを設置した。






 

「ペアマルチホームEA」の構造図


◇リフォーム用エコガラス アタッチメント10色〈日本板硝子〉

日本板硝子(藤本勝司社長)はエコガラス「ペアマルチEA」「ペアマルチEA寒冷地タイプ」に、リフォーム専用のアタッチメントを装着したタイプを追加。「ペアマルチホームEA」「ペアマルチホームEA寒冷地タイプ」の商品名で、2月1日に発売した。既存の単板ガラス用サッシがそのまま使えるので、特別な工事が不要。簡単に複層ガラスにすることができる。透明で自然な色合い。アタッチメントはガラスの組み合わせとサッシの色に応じて選べる。シルバー、ステンカラー、ブロンズ2種、アイボリー、ホワイト、ブラック2種、ダークブロンズ、オータムブラウンの10色。アタッチメントの内側に塩ビセパレートビードを接着することで、排水しやすい構造にした。直射日光(紫外線)からガラス封着部を保護するため、15_のガラスののみ込みしろいずれも窓辺の冷気を抑え、外気温マイナス6度まで結露の発生を抑える。






 

「ユラード」の外観(左)と内観


◇自然風で開閉する 空調コスト削減の換気窓〈新日軽〉

新日軽(東京都江東区、杉本正和社長)は1月22日、電力などを使わず自然の風を利用して換気し、空調のエネルギーコストを削減するビル用サッシの自然風力換気窓「ユラード」を発売した。建物に呼吸機能をもたらすという発想から、自然の風を利用して新鮮な外気を取り入れながら、不快な強い風はその風の力を利用して遮るという新しいタイプの換気窓(滑り出し窓)。窓の開閉に電力を使わないので、ランニングコストが掛からない。省エネルギー効果のある換気窓として、商業施設、公共施設などに向け販売する。 「ユラード」はサッシ自体の重さで開閉し、無風時にも換気ができる。春季と秋季は自然換気。夏季は、昼間に建物内部やく体に蓄積された熱を、夜間に温度が低い外気を取り入れ室内の空気を排出し冷やすことで冷房負荷を軽減する(ナイトパージ)。枠内に室内側の金物類を納めたすっきりとしたフォルムで、室内側のブラインドやカーテンの取り付けに影響しない。無風時は、障子の重量とばねを利用して開口幅が約200_になり、風が3b毎秒を超えると徐々に窓が閉じて開口幅は約70_になる。不意の突風時には緩衝装置が働いて窓の破損を防ぎ、不快な衝突音を防止する。






 

◇東北の3販社合併 東北支店事業も承継〈不二サッシ〉

不二サッシ(川崎市幸区、吉本直史社長)は2月10日、グループ内組織を再編し、4月1日付で、東北地域に販売新会社を発足させることを決めた。同社東北支店の事業を吸収分割によって同社100%出資子会社の不二サッシ東北(宮城県利府町)に承継させ、いずれも同社100%出資子会社の秋田不二サッシ販売(秋田市)と岩手不二サッシ販売(盛岡市)を、不二サッシ東北を存続会社として吸収合併する。新会社の不二サッシ東北は、本店を仙台市に置き、宮城章吾氏の社長就任が内定している。資本金2億3000万円(予定)、従業員は約90人。ビル建材事業と住宅建材事業などを手掛ける。中長期的に建築市場の縮小が予想される中、東北地域の販売子会社3社と東北支店を統合することで、地域販売一体会社として情報を一元管理し、迅速な意思決定によるスピード感ある施策の実行など収益基盤を強化し、事業の継続的な発展を目指す。ビル建材事業中心の東北支店と、住宅建材・中低層ビル建材事業中心の販売子会社を統合することで、総合力を生かした事業展開を期待する。リニューアル物件や小口短納期物件、非サッシ商品などを取り込んで売り上げの拡大を図る。






 

「スパイラルシャッター施工例」


独◇社と直接販売契約 超高速シャッターなど〈三和シヤッター工業〉

三和シヤッター工業(東京都板橋区、山俊隆社長)は2月9日、ドイツのシャッターメーカー、エファフレックス社と国内での直接販売契約を締結した。同社はエファフレックス社主力商品の超高速「スパイラルシャッター」、さらに高速の「ターボシャッター」、断熱性能が高い「断熱スパイラルシャッター」の3種を販売し、3年後に20億円の売り上げを見込む。  同社は2000年からエファフレックス・ジャパン社を通じてエファフレックス社の超高速シャッターの販売、施工、メンテナンスを行ってきたが、2009年6月にエファフレックス・ジャパン社が営業を停止したため、直接輸入で対応していた。販売からメンテナンスまでの新体制整備が完了し、エファフレックス社との直接契約による販売を開始した。「スパイラルシャッター」は、最大開放速度が秒速2b。気密性が高く、食品関連の倉庫や配送センターなど、断熱性能が特に求められる場所や、強風・寒冷地域での使用で威力を発揮。高速開閉で入出庫時の熱損失を抑え、CO2 排出量の削減にも貢献する。「ターボシャッター」の最大開放速度は秒速3・6b。「断熱スパイラルシャッター」の熱貫流率は0・7〜1・4h毎平方b毎ケルビン。






 

「フィルター網戸」


◇花粉をブロック 高密度網で通気性確保〈セイキ販売〉

花粉が気になる季節になった。花粉対策は、窓から花粉が室内に入るのを防ぐ網戸があれば手軽だ。セイキ販売(東京都練馬区)は花粉の侵入を防ぐ「フィルター網戸」を発売している。高密度ネットが、通気性を保ちながら花粉をブロックする。「フィルター網戸」は一般的な防虫網とフィルターネットの2重構造。花粉やほこり、小さな昆虫の侵入を防ぐ。フィルターネットは帝人ネステックス製「クロスキャビン」。通風を確保しながら侵入を防ぐ。200メッシュの高密度織りで、花粉粒子の侵入を80%以上阻止。紫外線を従来のネットの6分の1に緩和するほか、雨滴の浸入を防ぐので、多少の雨なら窓を開けたままで換気することができる。独自の硬質樹脂押さえを採用したことで、2枚を同時に固定できるようになった。スクリーン単体に比べて強度が増し、風雨によるネットのたわみや外れを防ぐ。高さ調節や立て付けが自由にでき、リフォームにも適する。窓のほかサンルーム、通気ドア、欄間など通風を必要としながら花粉やほこりを防ぎたい場所に設置できる。ビル・マンション用もある。





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