2009 8/23
  

10a角のシリカエアロゲル4個を並べて真空下で複層ガラス化した試作品高断熱性能を持つ透明多孔質シリカエアロゲル


◇透明多孔質シリカ開発 超断熱真空複層ガラスに〈JFCC、旭硝子〉

財団法人ファインセラミックスセンター(JFCC、名古屋市熱田区六野2ノ4ノ1)は旭硝子と共同で、超高断熱の透明ナノ多孔質セラミックス(シリカエアロゲル)の合成技術を開発、2枚のガラスの間に、この透明ナノ多孔質材を封入し、空気を抜いて真空複層ガラスにする。同物質の中には20〜30ナノb(ナノは10億分の1)の小部屋のような穴がランダムに無数に並んでおり、この穴を真空状態にすることで、高い断熱性が得られる。熱貫流率(U値)が1・0h毎平方b毎ケルビンを切る(目標値=0・4)超高断熱複層ガラスの実用化に向け大きく前進した。






 

「スクールペアエコ」の構造


◇スクール・ニューディール対応 学校用エコガラス〈日本板硝子〉

日本板硝子・BP事業部門日本事業部は8月7日、東京都港区の本社で、「スクール・ニューディール」構想対応商品として学校用エコガラス「スクールペアエコ」を10月1日から発売すると発表した。新製品は空気層8_、室外側4_厚Low―E強化ガラス、室内側4_厚強化ガラスの構成で、教育環境の安全確保とエコ化に対応する。フロートガラスと同様、Low―Eガラスを切断後そのまま強化炉に投入するため、コスト面、納期面の対応にも優れる。同社は「スクール・ニューディール」構想対応の目玉商品としてPRを展開していく。






 

ボビンに巻いた「ガラスリボン」


◇5マイクロの極薄ガラス 曲げ、巻きできるリボン状〈日本電気硝子〉

日本電気硝子(大津市、有岡雅行社長)は8月3日、リボン状になった5〜50b厚のガラス「ガラスリボン」の開発に成功したと発表した。幅は0・5〜5・0_、長さは100b以下で、要望に合わせ対応する。ガラスリボンは非常に薄く、樹脂のように曲げたり、巻いたりすることができる。ガラス表面は無研磨にもかかわらず、非常に平滑。両側面の端部(両端)が丸みを帯びており、曲げやねじりに強い。




 

◇出荷10ヵ月連続減 合わせ・複層も減少続く〈板硝子協会〉

板硝子協会(皿澤修一会長)は8月1日、2009年5月の板ガラス生産・出荷動向を発表。板ガラスは生産、出荷とも2008年同月より大きく落ち込んだ。合わせガラス、強化ガラス、複層ガラスも同様に、生産、出荷とも大幅に減少した。板ガラスの生産は144万9000換算箱、前年同月比28・8%減と7カ月連続で減少。出荷は135万9000換算箱、同37・7%減と10カ月連続で減少した。板ガラスのうち普通板・型板ガラスの生産は12万9000換算箱、同37・6%減と4月の増加から再び減少に転じた。出荷は15万換算箱、同22・0%減と36カ月連続の減少だった。フロート板・磨き板ガラスの生産は132万換算箱、同27・9%減と6カ月連続で減少。出荷は120万9000換算箱、同39・3%減と10カ月連続の減少だった。






 
 

◇目地見付け幅12_ 足場不要でコスト削減〈サンレール〉

サンレール(岐阜県垂井町、廣瀬宣雄社長、0584・23・3131)は連続ガラス手すり「フラットレール」を発売。2辺支持工法のガラスの突き合わせ部分をシーリングからアルミ型材に替えて4辺支持とし、目地見付け幅は12_に抑えた。アルミ型材の細い目地幅が連続するガラスのすっきりした意匠を演出する。





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