オリンピックを契機に東京進出東京都オリンピック・パラリンピック準備局は今年3月、大会が決まった2013年から大会10年後の2030年までの18年間の経済波及効果を試算した。大会開催に直接的に関わる「直接的効果」、大会後のレガシーを見据えた「レガシー効果」を含めると、東京2020大会開催に伴う経済波及効果は、全国で約32兆円、東京で約20兆円に上るという。三供システム(大阪市天王寺区)は以前から東京進出の機会をうかがっており、オリンピック開催が決まったことで東京進出を決断。2015年1月に東京営業所を開設した。東京では得意とする内装ガラスに業種を絞らず、ビルや住宅のガラス・サッシ工事など幅広く窓口を広げていて、地場のゼネコンと取引するようになったことでマンション1棟の仕事を獲得できた。北橋成夫社長に東京進出の経緯、オリンピック後の景気後退時の対応について聞いた。amplamの京ラ同社は1947年、北橋社長の祖父の北橋一雄氏が有限会社三供板硝子商会として設立した。2代目社長で北橋社長の父親である北橋保会長は、社長時代に「大阪の都心部にビルを建てたい」「いつか東京に営業所を」という夢があった。1989年4月、大阪市天王寺区に本社ビル「クリスタルタワー三供」を建設して一つ目の夢を実現。二つ目の東京進出という夢は北橋社長に託された。同社の顧客で東京に進出した内装業者からは「いつ東京に来てくれるのか」と誘われていて、同社は、東京への出店機会をうかがっていた。2020年に東京オリンピック・パラリリンピックが開催されることが決プを目指して2015年1月に東京営業所を開設した。東京都オリンピック・パラリンピック準備局が今年3月に発表した、2013年(招致決定年)〜2030年(大会10年後)の期間の東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う経済波及効果の試算によると、全国への経済効果は約32兆円、東京へは約20兆円。需要増加額は、施設設備費や大会運営費など大会開催に直接関わる投資・支出を「直接的効果」、新規恒久施設・選手村の後利用、大会関連交通インフラ整備、バリアフリー対策など大会後のレガシーを見据えた「レガシー効果」に分けて推計している。北橋社長は東京進出に際して、「進出する限りは何が何でも成功させなくては」という思いから、賃借ではなく東京都足立区に3階建ての建物を購入することとし、内外装を改装して1階を東京営業所の事務所兼駐車場とした。1階は高さが3㍍以上あり、自動車馬や商品を在庫できる東京でいち早く情報収集長北橋成夫氏業種を絞らず窓口を広げて26ままりり、、大阪での売り上げも堅調だったたこことから、さらなるステップアッ三供システム(大阪市天王寺区)ガラス建材流通業者社Sigeo KitahashiSS
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