2015 7/12
 

潮崎雄治経済産業省製造産業局住宅産業窯業建材課課長補佐


◇需要ギャップは拡大 素板製造 共同運営など提案〈経済産業省〉

経済産業省は板ガラス市場の需要動向の見通しを踏まえ、過剰供給構造にあるか否かを調査した市場構造についての報告書を6月26日に公表。差別化が困難な素板ガラスの製造工程について、メーカー各社が共同で事業体を設立し、生産設備の運営を統合することの必要性など、今後の課題や取り組みの方向性を提示した。同調査は産業競争力強化法第50条に基づいたもので、国内需要の減少による供給過剰、中国からの輸入品増加などの厳しい状況を想定。生産量の減少によって、近い将来に設備の集約や事業の再編が必要との考えを示した。調査報告書について、要旨を抜粋掲載するとともに、潮崎雄治経済産業省製造産業局住宅産業窯業建材課課長補佐に話を聞いた。経済産業省はアベノミクスの第3の矢「成長戦略」の一環として、昨年1月に「産業競争力強化法」を施行。「創業期」「成長期」「成熟期」「停滞期」といった事業の発展段階に合わせた支援策を提案して産業競争力を強化している。






 

ガラスを「ペアスマート」に取り換えると視界がすっきりする


◇薄型Low─E複層 マンション窓改修向け 網なし耐熱強化使用〈AGC旭硝子〉

AGC旭硝子(島村琢哉社長)は6月23日、マンションの窓リフォーム用薄型Low―E複層ガラス「PAIR SMART(ペアスマート)」の販売を開始した。網がない耐熱強化ガラスを使用しており、外の風景がすっきり見える。防火性能と高い省エネ性能を持ちながら、薄さと軽さを実現し、既存サッシにガラスだけを取り換えることができる。網なし耐熱強化ガラス3_厚2枚の間にクリプトンガス(ガス層4_)を封入、室外側ガラスにはLow―E膜をコーティングした。断熱・遮熱効果を上げることで、結露の発生やエネルギー消費を抑える。熱貫流率(U値)は1・92h毎平方b毎ケルビン。






 

◇出荷7ヵ月連続減 複層減少は13ヵ月連続〈板硝子協会〉

板硝子協会(皿澤修一会長)は7月1日、2015年4月の板ガラス生産・出荷動向を発表。生産は8カ月ぶりに前年同月より増加した3月から再び減少に転じた。出荷は7カ月連続の減少。複層ガラスは生産・出荷とも13カ月連続の減少。合わせガラスの生産は3月の11カ月ぶりの増加から再び減少。出荷は11カ月連続の減少。うち建築用は5カ月連続で増加した。強化ガラスは生産・出荷とも10カ月連続の減少だった。板ガラスの生産は193万4000換算箱、前年同月比8・2%減。出荷は189万換算箱、同6・3%減だった。複層ガラスの生産は129万3000平方b、同1・7%減。






 

◇戸建て戸数は96.7% Low─E複層7割超える〈板硝子協会〉

板硝子協会は5月29日、2014年度の新築住宅の複層ガラスの普及率を発表した。戸数普及率は戸建て住宅が96・7%、前年度比0・6増とほぼ変わらなかった。うちLow―E複層ガラスは71・4%、同4・8増と拡大を続けている。共同住宅は72・2%、同1・0減とわずかながら減少した。うちLow―E複層ガラスは25・5%、同17・4増と大幅に増加した。戸建て住宅の面積普及率は93・8%、同0・1増と横ばいだった。うちLow―E複層ガラスは71・5%、同7・4増となった。共同住宅の戸ベース面積普及率は79・8%、同5・7増。うちLow―E複層ガラスは25・7%、同18・2増だった。








 

松村LIXIL住生活ソリューション社長


◇住宅・サービス事業統合 ワンストップでサービス〈LIXIL〉

LIXILグループ(東京都千代田区、藤森義明社長)は6月26日、住宅・サービス事業領域での中間事業持ち株会社「株式会社LIXIL住生活ソリューション」を設置した。資本金4億5000万円(2015年9月1日予定)、社長は松村はるみ氏。東京都江東区亀戸1ノ42ノ20に本社を置く。同社は住宅・サービス事業分野でもさまざまなサービスを提供している。中間事業持ち株会社を設置して事業会社間の連携を強め、事業会社向けサービスをつなぐプラットホームとして、ワンストップでサービスを提供していく。LIXIL住生活ソリューションの傘下事業会社はLIXIL住宅研究所、クラシス、LIXILリアルティ、ジャパンホームシールド。






 

樹脂窓では国内初となるオペレーターハンドル仕様の縦滑り出し窓


◇開閉操作が安全に 樹脂窓で国内初 オペレーターハンドル〈YKK AP〉

YKK AP(東京都千代田区、堀秀充社長)は6月30日、樹脂窓「APW330」の縦滑り出し窓と滑り出し窓に、オペレーターハンドル仕様を追加した。樹脂窓では国内初。室内側に付いているハンドルを回転させて窓を開閉するので安全で、網戸を開けずに窓を開閉できるため防虫性が高まる。グレモンハンドル仕様と合わせて2種のハンドル仕様から選べるようになった。ハンドルが室内側にあり、窓の手前に障害物がある場合でも、窓の外に身を乗り出さずに開閉でき安全。ハンドルを回すだけで開閉できるので操作感が非常に軽い。網戸(別売り)は固定式なので、網戸を開けずに窓を開閉できる。虫が侵入するのを防ぎ、清掃性も高い。Low―E複層ガラスを採用した。








 

スピーディーに取り付けられる


◇取り付けが簡単 エコシリーズの雨戸追加〈不二サッシ〉

不二サッシ(川崎市幸区、土屋英久社長)はこのほど、環境配慮商品「エコシリーズ」に、取り付けが簡単な「エコ引違い雨戸スピーディ」を追加した。「エコシリーズ」は、0〜110度に角度を自由に変えられるルーバーを採用しており、採風と採光を自由にコントロールできる。外からの視線を遮るのでプライバシーの保護や防犯にも役立つ。後付け工法を採用しており、新築にもリフォームにも適する。「エコ引違い雨戸スピーディ」は雨戸を収納する戸袋スペースを確保できない所、雨戸レールがないサッシなど幅広い開口部に取り付けられる。アタッチアングルで固定するので、取り付け作業時間が短くて済む他、外壁を傷めずに取り付けられる。従来品で使用していた取り付けブラケットがなくなり外観がすっきりした。サッシ枠との隙間がなく防虫性や止水性が向上した。





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