2014 10/5
 

蒲原彰三社長(左)と阿見秀一事業役員技術開発統括部長


◇基本は「流通を大事に」 サポート機能を強化〈三協立山・三協アルミ社〉

三協立山(山下清胤社長)は2020年5月期の売り上げ3500億円、営業利益率6%を目標とする「VISION2020」を掲げ、成長戦略実現による収益モデルの転換を目指す。その中核を成す三協アルミ社の社長就任から2年が経過する中で、商品力と営業力の両輪による「しっかり稼げる企業体質の構築」を進める蒲原彰三社長(三協立山副社長)に、販売戦略と商品開発について聞いた。―伸長するリフォーム需要獲得への対応策は。蒲原 商品に関しては環境技術を生かした商品を投入していく。当社は代理店制で事業を行っているので、代理店さんが商売を行いやすい環境をメーカーがつくらなければならないと考えている。その一環として消費者向けに、ドラえもんをキャラクターに使う契約をして全国的にテレビコマーシャルを実施している。






 

低反射ガラス「クリアサイト」(左)と通常のフロートガラス


◇屋外使用も可能 「クリアサイト」低反射ガラス〈AGC旭硝子〉

AGC旭硝子(石村和彦社長)は10月2日、コーティングの耐候性、耐薬品性を高めた、屋外使用も可能な低反射ガラス「クリアサイト」の販売を開始した。ガラスの両面に特殊なコーティングを施すことで光の反射率を抑え、映り込みが低減する。あたかもガラスが存在しないように見えるため、美術館の展示ケース用ガラスや店舗のショーケースなど、ガラス越しに絵画や商品を見る用途としてニーズが高まっている。同社がこれまで輸入販売をしていた建材用低反射ガラスはコーティングの耐久性に問題があり、ショーウインドーなど屋外での使用には向かなかった。そこで、これまで培ったコーティングの膜設計技術を生かし、耐候性、耐薬品性が高いコーティングを独自に開発し、鹿島工場(茨城県神栖市)で素板から加工まで一貫生産することにした。






 

◇希望小売価格を改定 住宅用一部11月から順次〈LIXIL〉

LIXIL(東京都千代田区、藤森義明社長)は9月26日、一部の住宅用建材・設備機器のメーカー希望小売価格を11月1日から順次改定すると発表した。対象商品は建築用加工ガラス、玄関ドア、衛生陶器、洗面化粧台、床材、タイル建材などの一部。商品価格を2〜15%程度引き上げる。同社は樹脂、木材、窯業原料などの原材料、燃料価格の高騰が続く中で、全社挙げて生産性の向上、合理化によってコストダウン・諸経費の削減を実施して製品価格の上昇を抑制してきた。しかし、原材料と燃料価格は依然上昇を続けており、今後も大幅な原材料コスト増が見込まれるため、商品価格の引き上げを決めた。






 

◇出荷は4ヵ月連続減少 複層・合わせ・強化も減〈板硝子協会〉

板硝子協会(吉川恵治会長)は10月1日、2014年7月の板ガラス生産・出荷動向を発表。板ガラスの生産は3カ月ぶりに前年同月より増加、出荷は4カ月連続の減少だった。複層ガラスは生産・出荷とも4カ月連続で減少となった。合わせガラスの生産は3カ月連続で減少、出荷は2カ月連続で減少した。出荷のうち建築用は4カ月連続の減少。強化ガラスの生産は13カ月ぶり、出荷は11カ月ぶりに減少した。板ガラスの生産は211万3000換算箱、前年同月比10・8%増。出荷は211万9000換算箱、同1・6%減。複層ガラスの生産は145万7000平方b、同8・2%減。出荷は137万9000平方b、同9・2%減。合わせガラスの生産は141万4000平方b、同0・4%減。出荷は135万4000平方b、同4・9%減。






 

「プラメイクEU」


◇開閉軽く 木質感向上 後付け樹脂内窓を刷新〈三協立山・三協アルミ社〉

三協立山(富山県高岡市、山下清胤社長)・三協アルミ社(蒲原彰三社長)は、後付け樹脂内窓「プラメイクE」を刷新。10月1日、「プラメイクEU」として発売した。「プラメイクE」より窓の開閉が軽くなり、木目調色の質感が向上。幅広いバリエーションがあり、浴室、キッチン、和室などさまざまな窓を簡単に断熱リフォームできる。上下かまちの仕様を変更したことで、気密性を保ったまま少ない力で開閉できるようになった。大きい障子でもスムーズに開閉することができるアルミ下枠(オプション)もある。引き違い窓2枚建てに、開口幅を110_に制限できる換気用ストッパー付き障子を設定。子供の安全に配慮しながら、通気・換気ができる。






 

◇樹脂スペーサー仕様追加 樹脂窓「APW330」断熱性13%向上〈YKK AP〉

YKK AP(東京都千代田区、堀秀充社長)は10月6日、高断熱樹脂窓「APW330」に樹脂スペーサー仕様を追加する。Low―E複層ガラスのスペーサーに樹脂スペーサーを採用することで断熱性能とガラス周りの防露性が向上。熱貫流率は1・48h毎平方b毎ケルビンとなり、アルミスペーサーを使用した既存の「APW330」より断熱性能が約13%向上した。普及価格帯にある「APW330」のラインアップを強化する。ガラスはブルー、ブロンズ、ニュートラルの3色あり、日射遮蔽(しゃへい)型と日射取得型のどちらにも対応する。年間の冷暖房費とCO2排出量は、東京周辺では複層ガラス入りアルミ窓より約29%低減できる。






 

屋根積雪工法の施工例(ガーデンテラス宮崎)


◇耐積雪強度が向上 網入り波形ガラス屋根〈日昌グラシス〉

トップライトと特殊ガラス工事の日昌グラシス(東京都中央区、伊地山直紀社長)は、網入りガラスを波形にモールド成形した「ワイヤーウェーブライト」を発売している。採光性、防火性、安全性、経済性、意匠性などにメリットがある。波形で表面を梨地処理し、直射日光を和らげて均一な採光を可能にする。火災時にガラスが破損しても、金網がガラスの脱落を防いで火炎の侵入を防ぐ。ガラスジョイント部の納め方の違いで、ガラスを重ねる「屋根標準工法(屋根平ぶき工法)」とガラスを突き合わせる「屋根積雪工法」がある。積雪工法は耐積雪強度を上げることができる。積雪工法は、母屋ピッチを小さくすることで、積雪荷重(耐積雪強度)を高めることができる。屋根勾配の施工限界が50分の1以上(屋根角度1・15度以上)なので、緩勾配屋根にも施工できる。





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