2014 9/14・21

◇建築加工ガラス値上げ 10月20日受注分から〈YKK AP〉

YKK AP(東京都千代田区、堀秀充社長)は9月12日、建築用加工ガラスの価格を改定すると発表した。対象品は複層ガラスなど、同社製の建築用加工ガラス。10月20日受注分から10〜20%引き上げる。AGC旭硝子、日本板硝子、セントラル硝子の板ガラスメーカー3社は既に建築用ガラス製品の価格引き上げを発表しており、同社も続く形になった。同社は、現在の諸資材価格、燃料費、運賃の上昇と円安の定着が、生産コストに大きな影響を及ぼしているという。生産性向上、企業努力によってコスト低減に努めてきたが、自社の努力では生産コスト上昇分の吸収が困難なため価格改定を決めた。同社は1984年から住宅・ビルなど建築物用の複層ガラスやLow―E複層ガラスの加工ガラスを製造している。






 

左から朝倉陽保産業革新機構専務、喜久川政樹社長、藤森義明LIXIL社長


◇建築プロセスを革新 IT技術でビルダー支援〈K―engine〉

LIXIL(東京都千代田区、藤森義明社長)グループのK―engine(東京都新宿区、喜久川政樹社長)は9月8日、東京都千代田区のイイノホールで、業界初のITプラットホームサービス「K―engineサービス」を発表した。2次元CADデータを投入するだけで、データの3次元化、見積書、工程表などを作成でき、建築プロセスを簡略化できる。同社は同日、産業革新機構(東京都千代田区、能見公一社長)を割当先とした約20億円の第三者割当増資を決定した。藤森LIXIL社長は「建築業界はまだアナログ作業が多く残っている。IT技術を導入することでビルダーさまの効率化を図り、地域の住宅産業を活性化することで、地域経済の活性化に貢献したい」と述べた。




 

◇経済産業省に陳情 高性能建材事業へ要望〈全国板硝子卸商業組合連合会・全国板硝子商工協同組合連合会〉

板ガラス業界団体の全国板硝子卸商業組合連合会(全国卸)、全国板硝子商工協同組合連合会(全硝連)の代表は8月21日、東京都千代田区の経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部省エネルギー対策課を訪問し、陳情書「既築住宅・建築物における高性能建材導入促進事業に関するお願い」を提出した。2014年度の同事業は1次公募で終了し、その大半がサッシメーカーなど大手による集合住宅全戸の大規模改修で予算を使い切る形となった。これに対して「中小企業が幅広く活用できる事業にしてほしい」と要望した。同省を訪問して陳情したのは、松本巖全国卸会長、永島光男全硝連会長ら。陳情書「既築住宅・建築物における高性能建材導入促進事業に関するお願い」を提出した。




 

◇インドネシアで車用 仏サンゴバンと製販合弁〈セントラル硝子〉

セントラル硝子(皿澤修一社長)は9月5日、フランス・サンゴバン社とインドネシアのジャカルタ東部に自動車用ガラス製造販売の合弁会社を設立すると発表した。将来的に成長が見込まれるインドネシア自動車産業と同社の顧客である自動車メーカー各社の発展に対応する。今年12月に新会社を設立し、2016年に生産を開始する。新会社名は「PTセントラル・サンゴバン・セキュリット・インドネシア」(予定)。セントラル硝子グループが50%、サンゴバン社グループが50%出資する。同社は2002年から、サンゴバン社と自動車ガラス事業で戦略的協力関係を維持・発展させてきた。新会社は、投資が完了する2016年には年間50万台分の生産能力とする計画で、同社とサンゴバン社の重要な製造販売拠点として運営する。






 

◇インドネシアで生産強化 最新鋭フロート窯新設へ〈AGC旭硝子〉

AGC旭硝子(石村和彦社長)は9月3日、インドネシアの連結子会社のアサヒマス板硝子社(AMG社)のジャカルタ工場に最新鋭のフロートガラス生産窯を新設すると発表した。インドネシアでのフロートガラス生産体制を強化する。投資額は約160億円。既存窯1基は停止する。新窯は2016年7月以降に量産を開始する。新窯の生産能力は年間21万d。旧窯より生産能力が40%向上する。AMG社は同工場とシドアルジョ工場のそれぞれにフロート窯を2基保有しており、生産能力は年間計57万d。建築用ガラスと自動車用ガラスの素板となるフロートガラスを生産している。






 

「GC3200」


◇Low―E膜位置検出 合わせの構成も測定可能に〈藤間ジーエムエス〉

藤間ジーエムエス(東京都立川市、042・521・3990)は10月初旬から、米EDTM社製のガラス・空気層厚測定器「GC3200」を発売する。単板ガラス、複層ガラス、3層ガラスのガラス板厚と空気層厚を測定する。ガラスに当ててボタンを押すだけの簡単操作でLow―Eコーティングしたガラス面も検出できる。これまでの測定器と比べ、合わせガラスの内部構成を測定できるようになり、数値とグラフィック表示でより見やすくなった。窓ガラス製造ライン、窓ガラス施工現場、施工後の品質検査などに使用できる。合わせ複層ガラスや合わせLow―E複層ガラスの場合、製造ラインや施工現場で作業中に合わせガラスやLow―Eコーティングの位置が分からなくなっても、同測定器を使えば即座に問題を解決できる。





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